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  • 大井駿

ストラヴィンスキー: 室内オーケストラのための協奏曲 変ホ長調「ダンバートン・オークス」

ワシントンに住むロバート・ウッズ・ブリス氏が自身の結婚13周年記念として、ストラヴィンスキーに委嘱した作品で、題名は彼の住所に依ります。

初演は1953年5月8日、彼の友人であるナディア・ブーランジェによって行われました。


15の楽器のために書かれたこの協奏曲は、同じく各楽器がソロの役割を果たすバッハのブランデンブルク協奏曲を踏襲したものだと言われています(特にブランデンブルク協奏曲第3番とは弦楽器セクションの編成が酷似しているところ)。

かなり新古典主義に傾倒して書かれており、曲間にコラールやフーガなどが幾度も登場します。軽快かつこじんまりとした音楽ながら変拍子が非常に多いのがこの曲の大きな特徴です。


第1楽章はコラール風コデッタ付きの三部形式。

堂々とした出だしののち、ニ長調へ転調した中間部ではホルンとファゴットが流れを引っ張っていきます。ヴィオラから始まる弦合奏のフガートを挟みコラール風のコデッタで楽章が終わります。対位法を用いて書かれたこの楽章は非常に新古典的な響きを持っています。


第2楽章は緩徐楽章ながら、ユーモアのある剽軽な雰囲気を持っています。

前の楽章で登場したコデッタが中間部の前で挟まれたのち、フルートのソロが活躍します。


第3楽章はリトルネッロ形式で、主題が様々な調に転調して演奏されます。

ト短調で楽章の主題が演奏されたのち、ホルンによって提示されたテーマを用いたフーガが急に始まります。中間部以外はまるで無窮動のように休みなく演奏されるこの楽章は生き生きとしており、各楽器の見せ場が非常に多いです。

© 2018 by Shun Oi

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